ウール50%以上 | ドライクリーニング |
ウール50%以下 | 家庭洗濯 (洗濯機、または手洗い) |
綿・ポリエステル素材 | 家庭洗濯 (洗濯機、または手洗い) |
【洗濯前のチェック】
洗濯前に制服のチェックを行えばボタンがなくなったり、シミが残ってしまうのを防ぐことができます。
・ポケットの中を空にして、ホコリ等を払い出す。
・ボタンが取れかかったり、ほつれた箇所がないか確認。
→ボタンの取れかけや、ほつれは、洗濯前に直しておかないとボタンがなくなったり、ほつれが広がる原因になります。
・衿や袖口などの汚れが激しい部分は、石けん等であらかじめ部分洗いしておくと汚れが落ちやすくなります
【洗濯機で洗う場合】
糸くず等が付着しないように、制服は単独で洗いましょう。
・ボタンやファスナーをとめて、形を整えて裏返してネットに入れる。
・詰襟の前ボタンは簡単に取り外しができるので外してから、ネットに入れる。
・水温は30℃ぐらいが適当。ウール混の場合は30℃以下にしてください。
・脱水は30秒~60秒程度。長く脱水するとシワがつきやすくなります。
【手洗いの場合】
洗濯物同士がこすれて、生地が痛むのを防ぐためと、糸くず等が付着しないように制服は単独で洗いましょう。
・ボタンやファスナーを止めて、形を整える。
・詰襟の前ボタンは簡単に取り外しができるので外してから洗う。
・水温は30℃ぐらいが適当。ウール混の場合は30℃以下にしてください。
・ゆっくりていねいに押し洗い。もみ洗いや生地同士をこすり合わせる洗い方は、縮みの原因になる場合がありますので避けてください。
・脱水も、押し洗いの要領でゆっくり押しながら行ってください。生地を捻って脱水すると生地が痛みやすく、シワがつきやすくなります。
市販されている衣料用 洗剤には大きく分けて2種類のものがあります。
一般的な衣料用洗剤、石けん = アルカリ性
(市販商品名:アリエール、アタック、トップ等)
ウール・おしゃれ着・ドライマーク衣料用洗剤 = 中性
(市販商品名:エマール、モノゲン、アクロン等)
ウールはアルカリに弱いので、ウール混の制服を洗濯する場合は、ウール・おしゃれ着洗いなどと表示された中性洗剤を使用しましょう。
塩素系漂白剤の使用は色あせの原因になるので、使用は避けてください。
制服はどのアイテムでも、脱水後はすぐにシワを伸ばし、形を整えて自然乾燥が基本です。
直射日光は、色あせや黄ばみの原因になりますので、避けたほうがよいでしょう。
塩素系漂白剤の使用は色あせの原因になるので、使用は避けてください。
アイテム | 干し方 | 干す場所 |
上着(詰襟・ブレザー) | ハンガー掛け | 風通しの良い日陰 |
スラックス・スカート | 吊り干し | 風通しの良い日陰 |
シャツ・ブラウス | ハンガー掛け | 風通しの良い日陰 |
ニット | 平干し(図D参照) | 風通しの良い日陰 |
【干すときのコツ】
・スラックス・スカートは、内側のポケット部分が乾きにくいので、裏返しに干すと均等に乾きやすくなります。(図C参照)
・風通しの良い日陰が見当たらない場合は、若干乾きにくくなりますが、洗濯ものに直射日光があたらないよう、バスタオル等で覆うのもひとつの方法です。(図E参照)
注意!!
タンブラー乾燥機での加熱乾燥は、生地の劣化や芯地の縮みなど、型くずれの原因になるため使用しないでください。
シミ汚れは時間がたつほど、取れにくくなります。できるだけ、速く対処しましよう。
その際には、シミの種類に応じた対処が必要です。
染み抜き【シミ抜きの手順】
1. シミの付いた部分にタオルやハンカチを当てる。
2. シミが付いた布の反対側からブラシや綿棒に液体を付けてたたく。
あまり強くこすり過ぎて生地を傷めないないように注意!
※シミの種類によって『水』『溶剤』『洗剤液』を使い分けましょう。
3. シミをタオルやハンカチに移し出す。
シミ抜きのあとは洗濯表示に沿って洗濯をしましょう。
※それでもシミが取れないときや衣服全体に汚れがついているときは、クリーニング専門店にご相談ください。
手洗いの良い点は、素材の種類や汚れ具合に合わせて、汚れ落ちを確かめながら洗えることです。
手洗いと言っても、さまざまな方法があります。手洗いの方法を上手に組み合わせることで、素材を傷めずしっかりと汚れを落しましょう。
制服を洗う際の代表的な洗い方としては
押し洗い---上着やスラックス、スカートなどを手洗いする、最も基本的な方法。
つかみ洗い---上着の衿や袖口を洗ったり、部分的に付いたシミ等を落とすときに洗う方法。
もみ洗い---シャツ・ブラウスの衿や袖口など、汚れが落ちにくい部分を洗うときの洗い方。
※この他にもさまざまな洗い方があります。チェックポイント『手洗いの方法』をご参照ください。
ネクタイやリボンは制服から外して、制服とは別に手洗いしましょう。
ネクタイやリボンは、丈夫なポリエステル素材でつくられているものが多いのですが、細かい縫製なので型くずれしやすいものもあります。
一般的な衣料用洗剤(無けい光)か中性洗剤(ウール・おしゃれ着・ドライマーク衣料用洗剤)を使用し、押し洗いしながらしっかり汚れを落としましょう。
・型くずれを防ぐため、脱水はねじって絞ることを避け、押し洗いの要領で上から押して水気を切りましょう。
ドライクリーニングとは、水を使わずに有機溶剤を使う洗濯方法のことです。ドライクリーニングに対して、家庭洗濯のように水を使う洗濯をウエットクリーニング(ランドリー)と言います。
しかし、ウールなどのデリケートな繊維は水につけると傷みますので、有機溶剤を使って洗濯するドライクリーニングがベターです。
ドライクリーニングは有機溶剤で汚れを落とすため、水では落ちにくい『油溶性の汚れ』を落とすのに効果的です。
しかし、『水溶性の汚れ』『不溶性の汚れ』はドライクリーニングで、十分に落とすことができません。この場合は、ウェットクリーニング(水洗いクリーニング)がおすすめです。ウェットクリーニングについては、クリーニング店にお問い合わせください。
油溶性の汚れ | 皮脂、マヨネーズ、牛乳、バター、ワックス、化粧品 |
水溶性の汚れ | 汗、しょぅゆ、コーヒー、紅茶、日本茶、果汁 |
不溶性の汚れ | 泥、すす、チョーク、カビ |
注意!!
『水溶性の汚れ』『不溶性の汚れ』を残したままにしておくと、色あせや風合いの劣化の原因になる場合があります。
【クリーニングに出す前に】
クリーニング店に出す前にシミ汚れのチェックをしましょう。
汚れがついている時は、その場所と原因をお店の人に伝えましょう。
着用、洗濯を繰り返すと、白いシャツ・ブラウスは次第に衿や袖口、脇などに黄ばみが目立ってきます。 主な原因は、皮脂などの油汚れがたまり、酸化されて変色するためです。
シャツ・ブラウスを黄ばませないコツは、汚れたらできるだけ早く洗濯し、しっかりと汚れを落とすことです。
さらに、アイロンがけの際に衿や袖口にのりづけをしておけば、洗濯で汚れが落ちやすくまります。
もし、黄ばんでしまったら、市販の漂白剤を使用することにより、ある程度白さを回復させることができます。
漂白剤にはいろいろな種類がありますので、衣料の状況に合わせて使い分けてください。
制服のおしりやひじの部分が椅子や机との摩擦を繰り返すと、布表面の繊維の毛羽が寝た状態になります。
このため光を反射してテカリが出ます。
テカリをとるには寝てしまった毛羽を起こすことが必要です。
1. テカリ部分の布目と逆方向にブラッシングして、寝た毛羽を起こす。
2. テカリ部分に当て布もしくは濡れタオルを当て、スチームアイロンをかしながらかける。
※テカリ部分の繊維が劣化している場合、回復は困難です。
毛玉は布の表面の毛羽が絡み合ってできます。
毛羽立ちが多く、強い繊維ほど毛玉が多くなります。
例えば、ポリエステルやアクリルなどの合成繊維のみでできたニットで毛玉が目立つのはこのためです。
小さな毛玉
小さな毛玉はとりにくいため、毛玉取り器を活用しましょう。
布に毛玉取り器を軽く当てるように動かし、毛玉を刈り取ります。
※布に毛玉取り器を押し付けすぎると、布を傷めてしまう場合がありますので、注意が必要です。
大きい毛玉
制服のテカリセロテープとハサミで刈り取ります。まず、毛玉にセロテープを貼り付け、セロテープを持ち上げて毛玉を浮かせます。 毛玉の浮いた足部分の繊維を切るようにすれば、布を切ってしまうことなく、毛玉のカットが可能です。
ニット(編物)は糸で形成されたループが連結してできています。
このため、たて糸とよこ糸が交差した織物とは違って変形しやすく、洗濯時に水につけて布地を動かすとループが変形し、型くずれが起こります。
さらに綿ニットやウールニットの場合、繊維の特性が重なって縮みはさらに大きくなります。
ニットなどデリケートな衣類の洗い方
1. 衣料取扱い絵表示を確認
まず、ニットに付いる品質表示に絵表示が記載されています。
その絵表示を見て、洗濯方法を確認しましょう。
2. 中性洗剤を使用
繊維を痛めにくい、中性洗剤を使用しましょう。
※中性洗剤の種類については、『レッスン1:制服のお洗濯【基本編】Q3』を参照してください。
3. 洗う時の水温にも注意
ウールや綿などは、水温によっても劣化して縮む場合があるため、注意が必要です。 ・ウール … 30℃以下の水温
・綿/麻 … 40℃以下の水温
4. ネットを使用
他の繊維と摩擦して毛玉ができないように、ネットに入れて洗いましょう。
5. つけ置きがポイント
“手洗い”だけでなく、“洗濯機洗い”でも15分程度洗濯液につけておくと、洗剤が繊維に浸透して、汚れが落ちやすくなります。
6. 脱水は弱く
・手洗い:やさしく、まんべんなく押しながら脱水。
・洗濯機洗い:30~60秒の短時間で脱水。
7. 平干しが基本
ハンガー等に掛けて干すと、繊維に含まれた水分の重みで伸びてしまったり、型くずれしやすくなります。必ず、平干しにしましょう。
1. 脱いだら、まずハンガーにかける。シワや型くずれを防ぎます。
風通しのよいところに吊しておけば、湿気がとれます。
制服をかけておく場所を決めておきましょう。
2. ポケットの中をカラに。
ポケットに重たいものを入れたままにしておくと、型くずれの原因になります。
3. ブラシをかける。
制服には意外と土やチョークなどのホコリが付きやすいものです。
布目に沿うように、上から下へ一方向にブラシを動かしてホコリを払いましょう。
ここがポイント!
制服のテカリ上 着:服に合わせて厚みのあるハンガーを選びましょう。
スラックス:裾をハンガーのピンチに止めて逆さまにかけると、スラックス自体の重さで、シワ等を回復させる効果があります。
制服が雨で濡れてしまったら、タオル等で表面の水気を取り、ハンガーにかけて風通しの良いところに陰干ししてください。濡れたままにしておくと、シミやカビの原因になることがあります。
ボタンがとれかかっていたり、縫い目がほつれていないかなど、着用後のブラッシングの時や洗濯前にチェックして、見つけたらすぐに繕いましょう。
こまめにチェックすることで、ボタンの紛失や縫い目のほつれが大きくなるのを事前に防ぐことができます。
制服についていた予備のボタンや布片はなくさないようにしまっておきましょう。ボタンつけや、まつり縫いは決して難しくありません。いつでも自分でできるように普段から練習しておきましょう。